訃報の連絡は、故人や遺族への敬意を払いながら、適切かつ丁寧に行う必要があります。日本の文化や慣習に基づき、訃報の連絡方法を分かりやすく丁寧に解説します。以下に、連絡の流れや注意点、具体的な文例などを含めて徹底的に説明します。
1. 訃報連絡の基本的な考え方
訃報は、故人の逝去を関係者に知らせる重要な連絡です。以下のポイントを押さえておきましょう。
- 迅速かつ正確に:情報が正確で、できるだけ早く伝えることが大切です。
- 相手との関係性を考慮:親族、友人、職場関係者など、相手によって連絡の方法やタイミングが異なります。
- 丁寧な言葉遣い:故人や遺族への敬意を込め、慎重な言葉選びを心がけます。
- プライバシーの配慮:遺族の意向を確認し、公開すべき情報と控えるべき情報を判断します。
2. 訃報連絡の流れ
訃報を伝える際の一般的な手順を以下にまとめます。
ステップ1:遺族の意向を確認する
- 訃報を伝える前に、遺族に以下の点を必ず確認しましょう。
- 誰に訃報を伝えるべきか(親族、友人、職場など)。
- 連絡する範囲や順番。
- 伝えるべき情報(例:通夜・葬儀の日程、場所、宗教形式、香典や供花の辞退の有無)。
- 連絡手段(電話、メール、LINEなど)の希望。
- 遺族が精神的に負担を感じている場合、連絡を代行する役割を申し出るのも一つの方法です。
ステップ2:連絡先リストを作成する
- 訃報を伝える相手をリストアップします。以下のようにグループ分けすると効率的です。
- 親族:近い親族から順に連絡。
- 友人・知人:故人と親しかった人や、遺族が指定した人。
- 職場や関係団体:故人の所属していた会社や団体。
- その他:近隣住民や学校関係者など。
- 連絡先(電話番号、メールアドレス、LINEなど)を整理しておきます。
ステップ3:連絡方法を選ぶ
連絡方法は、相手との関係性や状況に応じて選びます。
- 電話
- 親族や親しい友人、職場の上司など、直接伝えるべき相手に適しています。
- 迅速かつ丁寧に伝えることができ、相手の反応を確認しやすい。
- 注意:夜遅くや早朝は避け、相手の都合を考慮する。
- メールやLINE
- 遠方の知人や、直接話すのが難しい場合に適しています。
- 文面で情報を整理しやすく、相手が都合の良いタイミングで確認できる。
- 注意:簡潔かつ丁寧な文面を心がける。
- 書面(死亡通知状)
- 正式な連絡が必要な場合や、遠方の関係者に送る場合に使用。
- 通常、通夜・葬儀の日程が決まった後に送る。
- SNSやグループチャット
- 遺族の許可がある場合、複数の人に一斉に知らせる際に便利。
- 注意:個人情報やプライバシーに配慮し、不特定多数に公開しない。
ステップ4:訃報の内容を作成する
訃報の内容には、以下の情報を含めます(遺族の意向に応じて調整)
- 故人の氏名(フルネーム、必要に応じて旧姓や通称)。
- 逝去日時。
- 享年または年齢。
- 通夜・葬儀の日程、場所、宗教形式(仏式、神式、キリスト教式など)。
- 香典や供花の辞退の有無。
- 連絡先(遺族または葬儀担当者の電話番号など)。
- その他、遺族からの特別なメッセージ(例:「故人の遺志により、家族葬で行います」)。
ステップ5:連絡を実行する
- 電話の場合
- 落ち着いた声で、ゆっくりと話す。
- 冒頭で自己紹介をし、訃報を伝える目的を明確にする。
- 例:「お世話になっております。〇〇の親族の△△です。突然のご連絡で恐縮ですが、〇〇が〇月〇日に逝去いたしましたので、ご連絡させていただきました。」
- 相手の質問に丁寧に答え、必要なら通夜・葬儀の詳細を伝える。
- メールやLINEの場合
- 件名を明確にする(例:「〇〇様 訃報のお知らせ」)。
- 簡潔で丁寧な文面を心がけ、誤字脱字がないか確認する。
- 例(文例は後述)。
- 書面の場合
- 死亡通知状の形式に従い、正式な文面を作成。
- 封書で送る場合は、薄墨の筆や印刷を使用するのが慣習。
ステップ6:フォローアップ
- 訃報を伝えた後、必要に応じて以下の対応を行う。
- 葬儀の日程や場所の再確認。
- 香典や供花の受付状況の確認。
- 遺族への連絡状況の報告(代行する場合)。
3. 訃報連絡の文例
以下に、電話、メール、書面での文例を示します。
電話での文例
「お世話になっております。〇〇の親族の△△と申します。突然のご連絡で恐縮ですが、〇〇が〇月〇日に永眠いたしました。享年〇〇歳でした。通夜は〇月〇日、葬儀は〇月〇日に〇〇斎場にて執り行います。ご都合がよろしければ、ぜひお越しいただければと存じます。なお、遺族の意向により、香典はご辞退させていただきます。ご不明な点がございましたら、私までご連絡ください。」
メール・LINEでの文例
件名:〇〇様 訃報のお知らせ
〇〇様
突然のご連絡失礼いたします。〇〇の親族の△△でございます。
誠に残念ながら、〇〇が〇月〇日〇時に永眠いたしました。享年〇〇歳でした。
通夜および葬儀は以下の通り執り行います。
- 通夜:〇月〇日(〇)〇時より、〇〇斎場(住所:〇〇)
- 葬儀・告別式:〇月〇日(〇)〇時より、同斎場
なお、遺族の意向により、香典および供花はご辞退させていただきます。
ご多忙のところ恐縮ですが、ご参列いただける場合はご一報いただけますと幸いです。
ご不明点がございましたら、△△(電話:〇〇)までご連絡ください。
よろしくお願い申し上げます。
△△
死亡通知状(書面)の文例
謹啓
〇〇の候、ますますご清祥のこととお慶び申し上げます。
さて、弊家の〇〇が、〇年〇月〇日〇時に永眠いたしました。享年〇〇歳。
ここに生前のご厚誼に深く感謝申し上げますとともに、謹んでご通知申し上げます。
つきましては、下記の通り通夜並びに葬儀を執り行います。
- 通夜:〇年〇月〇日(〇)〇時より
- 葬儀・告別式:〇年〇月〇日(〇)〇時より
- 場所:〇〇斎場(住所:〇〇)
なお、故人の遺志により、香典および供花は固くご辞退申し上げます。
ご多忙のところ誠に恐縮ですが、ご参列いただける場合はご一報賜りますようお願い申し上げます。
謹白
〇年〇月〇日
喪主:△△
連絡先:〇〇(電話:〇〇)
4. 注意点
- タイミング
- 訃報はできるだけ早く伝えるが、深夜や早朝の連絡は避ける(緊急時を除く)。
- 通夜・葬儀の日程が決まる前に連絡する場合は、「詳細は追ってご連絡します」と伝える。
- 宗教や慣習の配慮
- 仏式、神式、キリスト教式など、宗教によって葬儀の形式が異なる。事前に確認し、適切な言葉遣いを選ぶ(例:仏式では「永眠」、キリスト教式では「召天」など)。
- 香典や供花の辞退
- 遺族が香典や供花を辞退する場合、明確に伝える。「香典はご辞退させていただきますが、ご参列いただければ幸いです」など、丁寧に記載。
- 誤情報の防止
- 訃報の内容(日程、場所など)は正確に。誤りを防ぐため、メモや文面を用意してから連絡する。
- 感情への配慮
- 訃報を聞いた相手がショックを受ける場合がある。落ち着いて対応し、相手の気持ちに寄り添う。
5. よくある質問と対応
- 訃報を伝える順番は?
-
- 親族(近い順)→親しい友人→職場や関係団体→その他の知人。
- 遺族の意向を優先し、連絡の優先順位を決める。
- 家族葬の場合、どのように伝える?
-
「故人の遺志により、家族葬で執り行います。ご弔問や香典はご辞退申し上げますが、故人を偲んでいただければ幸いです」と伝える。
- SNSで訃報を伝えてもいい?
-
遺族の許可がある場合のみ。公開範囲を限定し、個人情報(住所など)は記載しない。
- 訃報を聞いた側はどう返答すべき?
-
簡潔にお悔やみの言葉を述べる。例:「心よりお悔やみ申し上げます。ご葬儀の詳細を教えていただけますか?」
6. 訃報連絡をスムーズにするためのコツ
- テンプレートを準備:電話やメールの文面を事前に用意しておくと、慌てずに済む。
- 役割分担:親族や親しい人で連絡を分担し、遺族の負担を軽減する。
- 記録を残す:誰に連絡したか、どのような反応だったかをメモしておくと後で役立つ。
- 葬儀社との連携:葬儀社が訃報連絡を一部代行してくれる場合もあるので、事前に相談する。
7. 文化的な背景とマナー
- 日本の慣習
- 訃報は「薄墨」で書くのが伝統(悲しみを表現するため)。
- 香典や供花の辞退は近年増えているが、明確に伝えないと誤解を招くことがある。
- 地域差
- 地域によって葬儀の形式や連絡の慣習が異なる(例:沖縄では独特の葬送文化がある)。事前に確認する。
- 宗教の違い
- 仏式:49日法要の案内を後日送る場合も。
- 神式:「霊祭」や「清祓い」など、仏式と異なる用語を使う。
- キリスト教式:「召天」や「追悼ミサ」などの言葉を用いる。
8. まとめ
訃報の連絡は、故人への敬意と遺族への配慮を最優先に、正確かつ丁寧に行うことが求められます。遺族の意向を確認し、相手との関係性や状況に応じた連絡方法を選び、適切な言葉遣いで伝えることが大切です。電話、メール、書面など、どの方法を選ぶにしても、落ち着いて対応し、誤情報の防止や感情への配慮を忘れないようにしましょう。
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